• TOP
  • 遺言
  • 遺言書はいつでも書き換えが可能?書き換えが必要なケースも紹介

遺言書はいつでも書き換えが可能?書き換えが必要なケースも紹介

遺言の書き替えは、遺言した方が生きていて判断能力がある間は、いつでも何度でも自由にできます。

遺言は、「遺言を書く自由」とともに、「遺言を書かない自由」もあります。
すでに作った遺言を撤回したり変更したり、取り消しをすることも自由にできます。

過去に書いた遺言を気が変わって、やめたいと思ったなら、自由に撤回したり書き直しをすることができます。

遺言書の書き替えが必要なケースは主に4つ

下記の4つのケースでは遺言の書き換えが必要です

  • 遺言書に書いた相続人が亡くなってしまったとき
  • 遺言書に書いて、相続人に引き継ぐつもりだった財産を処分したとき
  • 考えていた遺言の内容が、心情(ご家族に対するお気持ちなど)の変化等で変えたくなったとき
  • 自分で書いたが、専門家に法的に確実な遺言を依頼したいとき

せっかく準備した遺言書でも、万が一の時に使えなければ意味がありません。

遺言書は、書いた人の思った通りに手続きを完了できてはじめてその威力を発揮します。
一度書いた遺言でも、必要な場合は躊躇せず書き直しましょう。

では、それぞれのケースを細かく見ていきましょう。

遺言書で指定している相手が亡くなっている

遺言書で遺産を引き継ぐとした相手が思いがけず先に亡くなってしまった場合、その遺言書はどうなってしまうのでしょうか?

遺言書に遺産をもらうとして指定した方の相続人が自動的に遺産をもらえることにはなりません。

その場合、遺言がなかったものとして相続人全員で遺産分割の話し合いをしなければなりません。
せっかく準備した遺言書が使えない事態を避けるためには、遺言書を書き直すことも必要です。

そんな事態にならないためには、遺産を渡したい相手が遺言者より先に亡くなった時のことも考えて、予備的遺言として書いておくのがおすすめです。

遺言書を書いた時に持っていた不動産を処分した

遺言書を書く時には自身の財産を整理して一覧にします。(財産目録の作成)

遺言書に記載がなく書き漏れた財産があると、遺言書があっても漏れている遺産については遺産分割協議をしなければならなくなってしまうからです。

遺言書の財産目録に記載した財産のうち、「預貯金・現金」は代替性がありますが、「不動産(土地や家)」は代替性がありません。

つまり不動産を売る処分してしまえば、遺言通りに相続を進めることができません。

もちろん遺言書を書いても遺言者は生前、自身の財産を自由に処分することが出来ます。

遺言者が生きているうちに、相続財産を処分して遺言を書いた時とは違う状況となり、遺留分が確保できなくなったなど遺言を書きなおしたほうが無難なケースもあります。 

遺言書の内容を変えたくなった

遺言書を準備したけれど、時間の経過とともに状況や気持ちが変わることは珍しくはありません。
そのような時は遺言書の書き替えをしましょう。

たとえ部分的に変更したい場合でも前回書いた遺言書を全部書き換えすることをおすすめします。

新しい遺言書には、〇年〇月〇日に作成した遺言は全て撤回すると最初に書いておきます。
遺言書は日付の新しいものが有効となるためです。
 

自分で考えて書いたが有効か自信がない

法的に有効な遺言書を書くためには、いくつかの注意点があります。

自筆証書遺言の場合は公正証書と違い、専門家のチェックが入っていない場合が多いため、せっかく準備した遺言書が使えないことがよくあります。

最低限下記の4点を確認しましょう。

  • 本文は全部手書きすること
  • 作成日を入れること
  • 署名すること
  • 押印すること

他にも下記のようなケースは書き替えが必要です。

  • 予備的遺言が書いていない
  • 遺言執行者の記載がない
  • 遺言書記載の遺産に漏れがある
  • 遺言書の内容が不明確・矛盾がある

遺言内容どおりに確実に遺産を渡すためには、費用がかかっても公正証書遺言にすることをお勧めします。

法務局で預かる自筆証書遺言は形式の不備はチェックしますが、内容についてのチェックは一切しませんのでご注意ください。

自筆証書遺言書き換えの場合

自筆証書遺言を撤回する方法は遺言書の保管方法によって変わります。

自宅で保管しており自筆証書遺言が手元にある場合は、遺言書を破棄すれば撤回となります。

法務局で保管している場合は撤回書を作り法務局に提出して撤回の予約をして撤回となります。
初めて遺言書を法務局で保管する時と同様、撤回する時も本人が法務局に出向かなくてはなりません。

遺言書撤回の際に必要なものは下記になります。

  • 撤回書
  • 本人確認書類(免許書など顔つきのもの)

なお、法務局保管の自筆証書遺言の撤回は、あくまで法務局での保管の撤回であり、遺言書自体の撤回にはならないため、手元にきた遺言書を破棄して新たな遺言書を書き直し以前の遺言書の内容を撤回すると記載しましょう。

新しい遺言を作成する場合、自筆証書遺言でも公正証書遺言でも問題ありませんが公正証書遺言にしておくと専門家のチェックがあるため安心と言えます。 

公正証書遺言書き換えの場合 

公正証書で遺言をした場合、原本が公証役場に保管されているので遺言者本人が手元の遺言書を破棄しても撤回にはなりません。

また、公証役場では本人からの申し出だとしても原本を破棄してはもらえないので、撤回する場合は新たに遺言書を書き直しするしかありません。

2,000件以上の相談実績でサポート!

相続登記の義務化って?
相続手続きの優先順位は?
どこまで代行してくれる?
なるべく早く解決したい!
認知症になる前にできることは?

1度の来所で手続きが完了!
他事務所で困難とされた相続手続きも対応可能で迅速な相続手続きをワンストップサービスで提供しサポートします。