• TOP
  • 相続手続き
  • 「未支給年金」と「過払い年金の返還」について~年金受給者が亡くなったときの手続きは?~

「未支給年金」と「過払い年金の返還」について~年金受給者が亡くなったときの手続きは?~

年金を受け取っている方が亡くなったとき、必要な年金の手続きは何があるのでしょうか。
人が亡くなると、遺族は葬式の執り行いや様々な手続きに追われ、とても忙しくなります。

相続手続きには100種類以上あるとも言われており、中には期限が決まっているものもあるため、手続きをしないままでいると、後々手が付けられなくなってしまうこともあります。

今回は、年金を受け取っている方が亡くなったときの手続きについて具体的に解説していきます。

なお当相談室では相続手続きや遺言へのお悩みをお持ちの皆様に、無料相談を実施させていただいております。

予約受付専用ダイヤルは0120-945-510になります。お気軽にご相談ください。

年金受給者が亡くなったときの手続きの流れ

一般には、「年金受給者が亡くなったら10日以内に死亡届を年金機構に提出しなければならない」と言われています。

年金受給者が亡くなったときの手続きは、大きく2つあります。

年金機構に死亡届を提出する

年金を受けている方が亡くなると、その方は年金を受ける権利がなくなるため、「受給権者死亡届(報告書)」の提出が必要です。

日本年金機構に亡くなった方の個人番号(マイナンバー)が収録されている場合「年金受給権者死亡届(報告書)」を省略することができます。

未支給年金を請求できる人がいるときは、請求手続きを行う

未支給年金とは、年金は偶数月にその前2ヶ月分の年金が振り込まれる後払い方式なので、年金受給者が亡くなると必ず未支給年金が発生します。

具体的には下記のような場合です。

例)年金受給者のAさんが6月20日に亡くなった場合

→Aさんは6月分の年金まで受け取る権利があります。

しかし、6月分の年金が振り込まれるのは8月15日で、振り込み日時点で既に受給者本人(Aさん)は死亡しているため、8月分の年金は受取手がいない年金となります。これが未支給年金となります。

未支給年金は誰のものになるの?

未支給年金は、年金受給者が亡くなった時点でその方と生計を同じくしていた、以下の受給者が本人に代わって請求することができます。

  1. 配偶者
  2. 父母
  3. 祖父母
  4. 兄弟姉妹
  5. その他3親等内の親族

※未支給年金を請求できるのは、受給者本人と生計を同一にしていた3親等内の親族のみです。
3親等内の親族でも生計を同一にしていなかった場合、未支給年金は請求できませんので、注意が必要です。

実際に当事務所で対応した事例

先日、6月にお亡くなりになった方の手続きをしたところ、「一緒に生活をしていたご遺族がいれば、6月分の未支給年金をもらえますよ。」とのこと。

この手続をしていたのは、7月10日のことです。

「そうか!6月分の年金をもらえるんだ!」と喜んだのもつかの間、「7月16日までに手続をしないと、7月分を返還してもらうことになります。」と説明を受けました。 なんと1週間しかありません!!

年金は、死亡の届けをしないと振り込まれ続けることがあるので、7月16日までに手続をしないと、6月分だけでなく7月分もまとめて8月に振り込まれてしまいます。

そうなると、余計にもらってしまった7月分を返さなければならなくなるのです。

当事務所では、すぐに手続きを行いました。

このように、年金を多くもらいすぎてしまった場合(過払いの状態)年金の返納が求められます。

年金の返納が求められるのはどんなときなのか、詳しく見ていきましょう。

年金の返納が求められるのはどんなとき?

年金の返納が求められる時があります。
どんな際に返納が求められるのか解説していきます。

未支給年金請求の手続きをしていないのに、受給者の未支給分の年金が振り込まれたとき

未支給年金を受け取るには、未支給年金の請求書を提出する必要があります。

請求書を提出しないと未支給年金はおりません。さきほどのAさんの例で考えてみます。

Aさんの場合、6月分の年金が未支給年金となるので、未支給年金を請求できる親族がいる場合は未支給年金請求の手続きを取ることになります。

このとき、未支給年金の請求書が提出されない場合、Aさんの6月分の年金は受取手がいない年金となり、国に戻ることになります。

しかし、8月15日にAさんの口座に振り込まれてしまった場合、後日返納手続きに関するご案内が届くことになり、返納の必要があります。

手続をしなければ、3親等内の親族であっても受け取りができませんので、早めに手続きをすることをおすすめします。

年金の過払いが発生したとき

これは、先ほどの当事務所で対応したケースの場合に発生するものですが、年金が偶数月に前2ヶ月分振り込まれるというシステム上、年金受給者が亡くなったタイミングによっては過払いが発生してしまうためです。

その場合には、後日返納が必要になります。

6月に亡くなった年金受給者Aさんの場合、6月分までの年金を受け取る権利がありますが、7月分以降は受け取る権利がありません。

しかし、死亡届や未支給年金請求の手続きが遅れると、8月15日にAさんの口座に通常通り年金が振り込まれてしまうことがあります。

年金が振り込まれるときは、前2ヶ月分が振り込まれるので、8月15日にAさんの6月、7月分の年金が振り込まれるということです。このとき、7月分は「過払い」の年金となります。

過払い分は必ず返納しなければならないので、後日年金機構から返納に関する案内が届きます。

年金の手続きでお困りのことがありましたらご相談ください

相続の手続きは100以上あるとも言われ、親しい方がお亡くなりになった時には、遺族はとても忙しくなります。

うっかり年金の手続きを忘れてしまったり、後回しにしてしまったりすることもあるかもしれません。

しかし、手続きが遅れると後々さらに面倒なことになってしまうこともあるのです。できるだけ速やかに、亡くなった方の年金手続きを進めていただくことをおすすめします。

相続でお困りのことがありましたら、一度ご相談下さい。

当事務所では、複雑な相続手続きを丸ごとサポートさせていただくプランもご用意しております。

初回相談無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

2,000件以上の相談実績でサポート!

相続登記の義務化って?
相続手続きの優先順位は?
どこまで代行してくれる?
なるべく早く解決したい!
認知症になる前にできることは?

1度の来所で手続きが完了!
他事務所で困難とされた相続手続きも対応可能で迅速な相続手続きをワンストップサービスで提供しサポートします。